ROS + Snappy Ubuntu Core (4) : Raspberry Pi 3へのUbuntu Coreのインストール

著者:Ryosuke Tajima

ROS + Snappy Ubuntu Core (4) : Raspberry Pi 3へのUbuntu Coreのインストール

前回はSnappyなROSパッケージの中身を見てみました.今回はより具体的な活用例としてRaspberry Pi 3へのUbuntu Coreのインストール方法を見ていきましょう.

このページの内容に従い,Raspberry Pi 3にUbuntu Coreをインストールしてみます.

以下の作業は,Ubuntu 16.04の環境で行いました.まず,Ubuntu Core imageにある,’Ubuntu Core 16 image for Raspberry Pi 3’のイメージファイルをダウンロードします.320MBありました.

つぎにこれをMicroSDカードにコピーします.手元の環境ではMicroSDカードをカードリーダに挿すと/dev/sdaとして認識されたので,

$ xzcat ubuntu-core-16-pi3.img.xz | sudo dd of=/dev/sda bs=32M
$ sync

としました.

RaspberryPi3を先ほど作成したMicorSDカードで起動します.

Raspberry Pi 3 の起動画面

最初の起動の際には,コンソールからのログインが必要なので,キーボードとディスプレイを接続しておきます.

進むにはubuntu.comのアカウントが必要

いきなり詰まってしまいました.login.ubuntu.comのアカウントのメールアドレスを入力せよ,と言われます.Ubuntu Coreの使用には,ubuntu.comのアカウント登録が必要のようです.インストールにはインターネット接続が前提なので,proxy環境などでは困りそうです.

別のPCからlogin.ubuntu.comにアクセスして,アカウントを作成します.

ubuntu.comのアカウント作成画面

さらに,そのままだとssh keyが無いといわれます.login.ubuntu.comのsshのページでsshの公開鍵を設定しておく必要があるようです.この公開鍵に対応する秘密鍵による認証で,Raspberry Pi 3にsshでログインすることができます.

SSH Keysの設定

自分のマシンがUbuntuの場合,自分のマシン上で

$ ssh-keygen

とコマンドを打ち,パスワード等を設定します.~/.ssh/id_rsa.pubというファイルができるはずなので,その中身をコピーして,SSH Keysのフォームに貼り付けます.

SSH Keysのページでssh keyを設定したマシンからは,Raspberry Piにsshでログインできるようになります.usernameは,ubuntu.comで設定したユーザ名です.Raspberry Pi3のIPアドレスは,DHCPで取得され,コンソール画面に表示されています.

$ ssh username@192.168.0.10

初期状態では,コマンドやアプリはほとんど入っていません.Ubuntuでお馴染みのaptやdpkgと言ったコマンドも使えません.今後,snappyパッケージを入れることで拡張していきますが,まずパッケージ一覧をWebブラウザで見るためのsnapwebパッケージをインストールしてみましょう.

$ sudo snap login username@example_domain.com
$ sudo snap install snapweb
$ snap list
Name        Version       Rev   Developer  Notes
core        16-2          1443  canonical  -
pi2-kernel  4.4.0-1030-3  22    canonical  -
pi3         16.04-0.5     6     canonical  -
snapweb     0.26-10       305   canonical  -

Webブラウザで,”http://192.168.0.10:4200/”にアクセスしてみます.

snapwebの画面

snapwebの画面

今インストールされているパッケージ一覧が見えたりします.ストアもあるようですが,

App storeの画面

App storeの画面

うーん,よくわかりませんが,ほとんどアプリは無いように見えます.

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